どこをみているの
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2013/11/11 ひとつぶだけの
教えてください
わたしがなくしたもの
わたしがこわしたもの
わたしがゆるせなかったもの
教えてください
いつか見た空が美しかったこと
あなたを愛していたこと
わたしが好きだと思っていたもの
なぜ言葉はなくなり
感情は失われ
景色は溶けてゆくのだろう
雪の白さ
夕日の匂い
冬の日差し
水のやわさ
私が見たものは確かに
幾度となく私をかすめてゆくのに
私の心がなくなっていって
許したものも許せないものも
通り過ぎていって
教えてください
すべての理由を
一粒の涙に込められた意味を
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2013/10/23 眠れない夜のこと
あなたのことばがあたまのうらがわにこびりついた
苔の絨毯
枯れそうになって剥がれそうになって
どれだけ脳の血管が切れたって
冴え渡る瞳には潤んだゼリーがひとすくい
手の先足の先
緊張しているのを慰めるのは携帯電話のサブディスプレイだけ
ありがとう
内股、擦りむいてる
片意地はって居心地悪くて
みんなの心が戦場になって
黒い十字架をたてて
それでもぐっすり眠られるなら
枕を濡らさなくても良いのなら
好きだよと
好きだからと
好きでもないからと
いつか嫌いになるんだからと
眠れない夜の現実的な童話のエピローグは
夢で教えてくれるのでしょう
おやすみ
おはよう
何度目の朝でも
何度目の夜でも
あなたが、どうか、眠れますように
2013/10/20 言葉の先に
夜、雨粒が砕けていく音がして、ふと目が覚めた。
深夜なのに、とても目覚めが良く、そのことに自分でも戸惑いながら雨音を聞いた。
雨はどこにも平等に降る。
そのことが、私を安心させた。
かなちゃんを苦しめるこの雨も、誰かにとっては恵みとなる。綺麗事を言うつもりもないし、そもそも綺麗事かもよくわからないけれど、かなちゃんだけに冷たい雨ではない。どこかで、誰かも濡れている。
ひやりとする部屋で、私はじっと、雨音に聞き入っていた。
と、携帯がなる。寝ていたら気づかないバイブレーションは、まるで私が起きていたことを知っていたみたいに、愉快そうに震えている。
「もしもし」
少しいがいがした喉から、くぐもった自分の声がして、耳元ではかなちゃんの薄い呼吸の音がする。
「まる」
「うん」
「起きてた?」
うん、と、声に出したつもりがかすれた吐息だけが喉から漏れる。それでも十分伝わったみたいで、彼はほうっと息を吐いた。
それから他愛もない話をした。今日の夕飯のこと、仕事の事、買い物に行く気がなくなったこと、近所の保育園の運動会が中止になったこと、台風のこと、とか、そういうもろもろのこと。かなちゃんはうん、とか、ああ、とか、たまに少しだけ言葉を漏らしながら、寝まいとしている。
「かなちゃん、寝なよ」
「寝れない」
「寝れるよ」
かなちゃんは黙る。拗ねてるのかもしれない。雨の日に眠れないことが、彼の一つの贖罪のようなものだったからこそ、彼は眠りたくないのだ。
「そんなに責めなくていいよ」
私の声は自分でも驚くほど優しい響きをもっていた。かなちゃんがどう捉えたかはわからない、けれど、私はいつも、彼に、優しくありたいと思っているから、そのことが少しでも伝わればいいと思う。
「まる、おれは♥」
**********
最後のセリフでミスタイプをして、カナちゃんが全く別人になってしまったのでやる気がごっそりと削がれてしまいました…
なんだよハートマークって!!!!
2013/09/15 私の夜
君は、どぎまぎして待つだろうか
私がそうだったように
華やかな朝
うつろな夜
無知な昼間
憎らしい風
こずるい太陽
私からの手紙に残したそれらのことは
私の文字も意思も素知らぬ顔で
ただ幾千万の記憶もかき消し
それがそれであるための営みを今日も
君は、どぎまぎして待つだろうか
私の表現の彼方から
厚顔無恥な寒さ
清廉潔白な暑さ
醜い曇もあれば
高慢な青空も広がり
私からの連歌に残した数々の醜態を
君はどれほど笑いながら
それそのものを美しげな心にうつしてくれるだろう
そのとき私の夜になる
2013/09/12 No,Think
色んなことを考えて小説を書いている人というのはすごいと思いました。
個人的に小説も詩も心から出てくるよしなしごとをつらつら書き連ねるっていうものだと思っているので、設定とか、名前に意味を持たせたり、言葉に気を遣ったり、三人称や一人称で悩んだり、その他もろもろ、そういうことができる人は、本当にすごい。
飽きないのかな?と、冷たく思ってしまうこともあるけど、やっぱり羨望は捨てられない。
好きなものが確固としてあって、そういうのを紡ぐ努力を惜しまないというか。
私の大人げない部分で「茶番だ」と思う反面、そうやって没頭できる人は美しいと思うわけでして。羨ましいんです、何はともあれ。楽しそうだ。そりゃ楽しいことだからね。
仲間には入れんだろう。
私の中で、小説を書くっていうことは苦しいことに近くて、おそらくここまで好きになってきた作家さんというのがそういう人が多かったからサブリミナル的にそう思い込んでしまっているんだろうと思う。ので、楽しく小説を書くっていうのがどうもよくわからない、というか、私の書き方や他の人の書き方っていうのが一緒なはずがないので、どうでもいいことだと思いながら勝手に劣等感を抱いてみたり、優越感を抱いてみたりまったくもってせわしないんです。
というか、醜いんだけども、心がね笑
ただ、キャラクターをしっかり立てて、構成もしっかり考えて書いている人は小説嫌だ嫌だいいながらもやっぱり楽しんでいるわけじゃないですか。そういうのがどうも、こう、こうね、くすぐったいような感じです。漫画の中のキャラクターがメタ的に自分たちを認識してるようなのを目の当たりにしたときの感覚と一緒です。
いや、違うんだ、こういうのを書きたかったわけじゃない。
何が書きたかったて、自分の好きなものの話をしたかったんです。というか、思いついたことぽろぽろ書いとかないとどんどん0になっていく感じがして怖いので、たわいもないことも書き留めておかないといけません。
なんでもノートを、無印の無罫線のノートで作ってるんだけど、もう四月から書いてないという体たらく。いかんです。日記を小説風に書くっていうのが結構楽しくてやってたんだけど、一回離れるともう書かなくなるから余計いかんです。義務でもないからどんどん離れていくという。
で、好きなもののの話。
先日大学の友人と旅行に行ったときに、自分の好みのものの話になって、「にゃくは何が好きなの」って言われたのがきっかけで私何が好きかなって考えてたんだけども。
その子はクラフトっていうところのキャラクター?が好きなんですよね。
これ。私も結構好きなんだけど、その子ほどではないけど。
で、そこの子の趣味ってなんとなく把握しやすくて、
その子だけではなくって大学のときの友人の趣味って大体なんとなくわかるんだけど、皆に口をそろえて言われるのは「お前の趣味はわからん!」っていうことで、そう言われると自分の趣味趣向に自信がなくなってくるものです。
キャラクターで何が好き?って言われてもすぐに出てこねーよっていうか、キャラクター的なもので媚びてるのってすごい好きじゃないんですよね。媚てんなよ!ってなるという。あほらしい…
いかにもキャラクターて好きなのはディズニーのリトルグリーンメンで、こいつだけはなんか気持ち悪いので許せる。しかもすごいデフォルメされてるとなおよし。
(と思ってググってみたらかわいくなかったのでやっぱり好きじゃないかもしれない)
あと、ムーミン。でも、媚びてる絵は嫌いなので原画に近い方が好きです。
これ。たまらんですね。
で、最近思い出したんだけど好きなキャラクター最近できたんですよ(最近二回言ってる)。
こいつらです。ネコマンジュウシリーズ。自分でもは?って思うんだけど、この間勢いでハンカチを何枚か買ってしまいました(ムーミンのも買った)。
で、まあキャラクターはこうかなーって考えてて、その他いろいろ、普段の生活の中で胸にくるものとか小説の趣向とか漫画の傾向とか考えててなんとなく出た結論?は日常生活の何気ないところに潜むゆがみがすごく好きなんだなと思いました。
友人にその話をすると、ビオトープを読んでくれているのだけど、ビオトープの各話からそういうのが匂っているよ、という講評をいただきました。
ぐっとくるというか、それはいい意味でも悪い意味でもなんだけども、いつもいい人が見せるすごく汚い部分だったり、いつも嫌な人が見せる弱い部分だったり、いい人そうな人が実は本当は頭おかしかったり、そういうのがきっと好きなんだなと思いました。
いい人なんていうのは、おそらくこの世に存在しないんだろうと思っていて、みんな利己的に生きていくなかで自然と上手くいった瞬間にお互いがいい人になるんじゃなかろうかっていうのが最近思っていることで、なんだ、ちょっと話それちゃったけど、そういう人が見せる破たんがとても好きだな、という結論に。
で、どうしてムーミンやらネコマンジュウやらが好きなのかっていうことですが、ちょっと頭おかしい片鱗があると思うんですよね、これ、すごい感覚的な話なんだけど。ムーミンってちょっと頭おかしい話多くて、正直、ムーミンってなんやねん、っていう、得体の知れなさが気持ち悪くて、ネコマンジュウもこれ、かわいいみたいなキャラで売ってるけど目とか見てると気持ち悪いし目死んでるし、っていう、そういうのが好きだったりします。
チェブラーシカも好きなんだけど、あれも、ちょっと、頭おかしいクレイアニメなんですよ。
ビオトープの中でたぶんそれが顕著なのは「日付変更線」で、あれはもう自己満足なので考えもせず好きな方向に突っ走っていっただけだけど、みんな自分がいい人だと思ってて、いい人じゃないってわかっていても本当は自分のことわかってないっていうか、恋愛からんでるだけの話だけど、それだけで人間はあんなに気持ち悪いもんじゃないのかって私は思ってて、悪意のない悪い人たちってみんなあんなんだと思うというか、見えてると思ってるけどなんにも見えてないんだよお前らっていうか、人のことを愛するふりをして自分しか愛してない奴らばっかりで、どうにかこうにか均等に愛情をもらおうとしているゆがんだ人たちっていうかあれが本来の人、っていうのか、まあ、そんな考えてないんだけど(結局)。
一つのことに固執するのは私の悪いクセなんだけど、そういう人たちが集まって恋愛したらって思って、いい女ぶってるやつが本当はすごい馬鹿な女で、いい男ぶってるけど本当はすごい矮小で、やっぱり血は争えないっていう話をですね(永遠に続きそう)。
いい人しか出てこない、いいお話が書きたいのはずっと根本にあるんだけど、そういう人のゆがみを探すのがまた好きです。
というのを、書いておきたかったのでした。長い。
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