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どこをみているの
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2011/08/27  誕生日
日付が変わって、思わず落胆。別にこんなことたいしたことじゃないってわかってるのに。
携帯電話があってメールなんかするようになったから、いつの間にか誕生日にはメールするなんて習慣ができたんだろ。
その前までは、そんなことなかったけど、なのに、もう前のことなんか思い出せない。
誰に言ってもらうかなんかたいして重要じゃなかったのに、彼に出会ってから、出会う前のことを思い出せない。
俺はきっともう、彼に出会う前のことも連絡をとりあう前のことも、きっと思い出せない。

27日に日付がかわったことを見届けて、部屋の電気をけした。クーラーの稼働音だけが響いている。
昼間の熱を吸ってまだなま暖かいベッドに転がると、なんとなく人肌に触れているような気がした。
もう一度携帯のディスプレイを睨む。諦めかけたその時だった。

たった一人の名前が携帯に映し出される。

「っしもし」
「お前、出るの早ぇえな」
「いやま、携帯触ってたから…」
「ふぅん……ガキはもう寝てるかと思ってたぜ」
「うっせー。なんだよ遅くに。もう寝るぞ」
「やっぱり寝んじゃねーかばかかお前」

久しぶりにきいた声に、跳ね上がる鼓動をできるだけ抑えて、震えそうな声も悟られないようにして、彼の言葉を待つ。

「……窓から、顔出してみろよ」
「え」
「いいから」

***

神尾誕生日なので書きたかったのだけど力尽きる

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