どこをみているの
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2013/09/15 つれづれの
今日は日記らしい日記を書けそうです。
姉の仕事が浜松であったので、私も便乗して一緒にホテルに泊まることに。
私はなんのことはないノープランで、姉が地元を出発するよりはるか数時間後に名鉄とJRを乗り継いで浜松へ。
名古屋近郊に住んでいるので、在来線でも1時間半ぐらいで浜松に着いちゃうもんですね。静岡だともう1時間ぐらいかかるようです。
姉はもっぱら仕事なので、どうにか三時間ぐらいつぶさねばと思って、下調べしていた浜松城へ。一泊二日だし、どうせ浜松駅近郊しかうろうろしないのでレンタカーを借りるつもりもなく、ふらふらバスに乗って行ってきました。運賃140円。大学時代、茨城のバスによく乗っていたのだけどまったくの破格だと思いました。140円て!
そんで、千円しかなかったもんですから両替をしようと両替機に突っ込むものの、どうやっても千円札が戻ってきてしまって。なんだこれ、と悪戦苦闘していると見つけた「入金」ボタン。これ押さないといけないみたいで、運転手さん、教えてくれよ!と心で非難しつつ小さい声で感謝の意を述べ降車。
浜松城、だけじゃなく、きっとお城はみんなそうなんでしょうけど、高いとこにあるんですね。そんなにお城を巡ったことはないけど、二条城以外はみんな高いところにある。そりゃどんなに小さくたって一国城主の持ち物、国を見渡せるところにないといかんですよね。しかし、遠くから見るとやっぱり小さい。お城って意外に全部小さかったりしますね。
浜松城は、城址自体が公園になっていて(これもみんなそうなのか…?)、ゆっくり迂回するように坂を上ってお城へ。改修工事をしていたのもあるし、周りがうっそうとした森っぽくなっていたので見晴らしがいい!ってわけでもなかったです。ついこの間、犬山城に行ったのでよけいにそう思ったのかも。犬山城はおすすめです。すごいですよ。
でも、一人でゆっくり公園を歩くなんていうのは久しぶりだったので、汗だらだらかきながらもだんだん面白くなってきちゃって笑えました。
そんで、近くで見た浜松城はやっぱり小さい気がする…でも、犬山城の方がもっと小さいのでまあそれなりのお城なのでしょうか。
しかし一人でお城なんか登っちゃったので、きっと歴女だと思われたに違いない(にわかなのに)。汗をふきふき天守閣へ。森が邪魔…と思いつつ、遠くにかすむ富士山を発見。風通しもよかったので何度も外のベランダ(名前がわからん)をぐるぐる歩いていました。絶対変人に思われたに違いない。
そして降りてきても時間がそんなにつぶれてない…とふらふらしてたら浜松市美術館を発見。「やなせたかしとアンパンマンのキセキ展」なるものをやっていたのでふらりと入りました。美術館の展示って当たり外れが大きいのでちょっと勇気いるんですけどね。前に愛知県美術館にクリムトを見に行ったときはちょっとしょんぼりしたし、やっぱり美術館は一人で行くものだ!と思って。
そんで、それが、もう、すごくよかった。
アンパンマンだけじゃなくって、初期の作品とかもいっぱいあって(個人的にはビールの王様が好きだった)、そのほか、やなせたかしの詩や童話とか、そういうのもいっぱいありました。94歳の人生が(かけらほどかもしれないけど)いっぱいつまってて、やなせたかしの人生をちらりと追体験できたような気にもなって楽しくもありました。
やなせたかしは多彩というのか、器用な人なのか、はたまた不器用なのか、どんなこともやってるんですよね。ほめる人はあなたは器用ね、けなす人はお前は何でも屋だな、なんて言われながら舞台美術や作詞やその他もろもろ、たくさんのことにかかわっている。
私は、そういうのを見ながら、で本当だったらすこしねたむ気持ちも普段だったら持っちゃうはずなのに(なんという厚顔無恥)、全然そんな感じがしなかった。それは、やなせたかしが終を待つ老人だからというよりも、人生の大きな流れに逆らうことなく、のびのびと生きているのが伝わってきたからかもしれない。なんだか、日向のような人なんだと、勝手な所感を得ました。
人生の流れが逆流だろうと清流だろうと、人生に抗うことはせずにそれでも意志がない人生っていうわけじゃない。人生を受け入れるっていうのは、こういうことなのかなって思ってしまうほど、なんだかすごく壮大なものを目の前にした感じがしました。上手くいえないんだけど。
きっと、まあ、やなせたかしの展示なので、「やなせたかし」自体に嫌な雰囲気を与えるようなものではないことはわかってるんだけど、そう思わずにはいられない感じ。
展示を見ながら、なんとなく「風立ちぬ」の堀越二郎も思い出しました。ちょっと似てるような気がするけど、堀越二郎の方が大分変だけど、やなせたかしも、堀越二郎のように、すごく純粋で、それゆえに残酷で、そしてその愛しさと悲しさを知っている人なんだと思いました。
印象的だったのは、アンパンマンの現がが何枚かあったんだけど、それの色使いが結構悲しいものが多いなっていうこと。ちょっと悲しくなってしまったけど、アンパンマンが戦ってるのはこういう世界なんだなーって思って、それもまた、心にきました。
で、姉と合流して夜は浜松餃子を食べました。夜は、姉が次の日も早いというので一人ナイトランプで三島由紀夫の「金閣寺」を読み始めてみたり。ずっと読みたいと思いながら、全然読めてなかったのでじわじわと。しかし、三島文学はほんとにほんとに三島由紀夫の美学がふんだんに使われているので若干めまいしますね。読めるだろうか…
そして朝になって、寝たのか寝てないのかわからないままホテル出発。姉は相変わらず先に出ていたので私はまた一人で浜松の町をぷらぷら。本当なら、静岡市の友達に会いに行く予定だったんですが、台風がよくわからないのでやめておいたのはいいものの、9時から12時まで時間をつぶさねば…となり、映画を見ることに。
旅先で映画を見るっていう頓珍漢な感じもちょっと面白くって、そして無性に見たかった「キャプテンハーロック」を見てきました。9月15日9時15分からの回。なんかちょっと面白い。でも、内容的にははあ、って感じで、というよりも、小栗旬の声にちょっとがっかり。
話は、原作が松本零士なので古さは否めないし、まあいいんですよ。でも、声が!あと、壮大なくせにハーロックが海賊になった理由それかよ!みたいな感じで、あんまり感情移入できないままでした。なんかみんな、人物像浅くないか?っていう、まあ、映画のアニメなんかそんなもんかな。なんかもう、ハーロックがどじっこに見えてくる不思議。
で、キャストも、三浦春馬を始め俳優さんたちもすごく合ってるのに、なぜか主人公(?)の小栗旬が浮いているという事態。私が気にしすぎたのでしょうか…どっちかっていうと、ハーロックの敵でヤマ(三浦春馬)の兄・イソラの声をやってた森川智之がハーロックの方があっていたんじゃ…という…
ちょうど見終わったら時間になったので、駅をぶらぶらして姉と合流し帰ってきて今に至ります。
三連休っていいですね。たくさん遊んだ気になる。
だからといって、仕事が頑張れるわけではないんですが…
とにかく個人的に、ほんとうにやなせたかしがよくって、もはや何がよかったのかわからないレベルなんだけども。
こういう気持ち、まだ自分でも持つことができるんだなって思って、少し嬉しくなりました。
あと、アンパンマンからも「日常生活に潜むゆがみ」が見て取れるので、それがまたいい。
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