どこをみているのことば

2025/02/09　　[PR]

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2011/08/03　　AUGUST

ヒグラシがないてる
ちいさなつぼみは咲かないまま
きみのうたはきこえないまま

エアコンでひえきったからだ
あせすらでないまま
手足を動かせないまま

なきそうになって
サンダルつっかけたまま
夕陽にかじりついたまま

あなたにとどけたことば
後悔したまま
考えたまま

うごけないAUGUST

2011/07/31　　ようすい

あいしたいとねがっても
ふれるこのゆびさきだけで
ようまくがやぶれてしまう
だからもういやだ
ふれたくもないし
ふれられたくもないので

たすけられない
ぼくひとりでは
ぼくひとりのいのちさえ
だからもう
しらないふり
してくれない？

あたたかいようすいで
しずかにねむらせてよ
おねがい

やさしくしたり
あいしたりしないで

2011/07/29　　無色透明

君の中にある色が鮮やかなら
ボクは無色透明がいい
色分けなんかしないで、なんて言うつもりはない
ただ見知らぬふりをして
ボクが何色かさえも知らないふりをしてよ
じゃなきゃ耐えられないんだ

赤
青
緑
黄

ちっとも美しくないのに
君に纏わる色はどれも美しくないのに
ねえ、なぜ

無色透明がいい
そして君の言われぬ感情すら溶けだす
それでボクはその先に、

2011/07/19　　カンブリア

原始大気の地球に降り注ぐ
気付いたかけらはサンヨウチュウ
数億年後にきみになる

小さな呼吸がぼくにつながる
ウソはいわない
ほんともいわない

デボンシルルカンブリア

君の名前はいつから本物

冥王代の二酸化炭素
吐き出すものはいつも有害

2011/07/14　　メルヒェン

目が痛くなって
むしりかいたら
わけのわからぬ雫がこぼれた
涙と名付けることにした

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