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2011/06/10  ユーヴガッタメール
動く街並み
はきつぶしたパンプスはもうすぐバレエシューズになりそう

彼女はパンプスがきらいという
僕は彼女のはく靴が全部きらい
彼女は声がすきだという
僕は彼女の話がきらい
彼女はむなしくなったのがかなしいという
僕は彼女をみるとむなしくなる

ショーウィンドウにうつる海は
まがい物なのに彼女たちは嬉しげに吟味する
僕はそれらすべてが億劫にみえた
夏がくる
そのことばだけで死ねる
夏がくる
そのことばだけで泣ける
夏がくる
そのことばだけで

誰かがそばにいることや
誰かのそばにいることは
あたたかいはずなのに同時に
空々しくて暑苦しくて

ポケットにいれた真っ黒な携帯が言うんだ
ユーヴガッタメール
ユーヴガッタメール

変わることもできないし変えることもできない
ユーヴガッタメール
ユーヴガッタメール

夏がきたね

ユーヴガッタメール

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2011/06/05  uyf
あいしたぶんだけあいされたかった
きずつけたぶんだけきずつきたかった
にくんだぶんだけにくまれたかった

ふれないままにしないで
つめがのびててもいいから
わたしにふれてよ
つまらなそうなかおをしないで
なにをしたいかなんてわたしもわからないから

てをつないでみよう
あさまではなしをしてみよう
かぞえきれないためいきと
いくばくかのまばたきを
ゆびさしてわらいたい

きらいなひともいる
すきなひともいる
どちらでもないひともいる

だからuyf

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2011/06/03  うた
ねえ、なんか歌って
お願いするとコニーは、つらつらぼそぼそ何かを口から紡ぎはじめた。歌なのかただ詩をなぞってるだけなのかも、よくわからないリズムと音だった。
くらい中で、私は布団に横たわりその七畳がコニーの呪文に満たされていくのを、うつらうつらと聞いていた。
なんのうた。
こんど、つくるの、うた。
こんど、つくるの、うた?
うん。コード起して歌詞も起して曲になる、うた。
ちゃんとうたって
深夜だよ
大丈夫
コニーは一度黙ったけど、仰向けに寝転び直して歌いはじめた。
歌詞がついていないところはハミングで、形を持った不思議な旋律は私の脳ミソと心に満ちていった。眠りがまぶたに舞い降りる。
眠くなった
よかった
うた、よかったよ、すき
うん
コニーも、すき
うん
コニーがまた初めから歌いはじめた。少し悲しいメロディは私たちが生まれてから死ぬまでの悲しみを歌う。
愛を歌う。

わかってほしくなんかない。

歌詞の最後、コニーはため息をつくようにそう歌った。

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2011/05/26  剥離
つめたいね、と言われたのは初めてではなかったが、何回目かはわからなかった。
別に何度も言われたわけでもないし覚えていたからといって得かといえばそうでもない。
ただあたしのあたまには相当の衝撃と絶望がかけめぐっており、あたしはやっぱりつめたいのか、という納得はどこへか消えてしまっていた。
普段から自分は優しい人間だとは思ってなかったが、こうして言われてしまうとこんなにも胸が痛いなんて知らなかった。
裏切られた気分。
何に?
さあ?
最初に言われたときはいつだったかな、どう思ったのか、なんてあたしには思い出せない。

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2011/05/22   なぜきみがぼくをおにとよぶかについてのこうさつ
なぜきみがぼくをおにとよぶのか
ためいきとしんこきゅう
なにがちがうのかわからないよ
そういうことだろう

おいたからだにしなびたこころ
なぜきみがぼくをおにとよぶのか
それでもはなれられないのか
どういうことだろう

ろっこついっぽんくれてやろうか

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